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2012年 第1期 私たちの神
第4課 恵みと裁きの神
安河内アキラ
今週の聖句 コリント第一3:13、コリント第二5:10、創世記3、6章、ヨハネ3:17~21、黙示録14:6,7
今週の研究 天に神がいて、すべてのことを知り、すべてのことをお裁きになります。
今週は、神の品性のこの重要な側面について、また神が裁きの中にも御自分の驚くべき恵みを啓示されることを学びます。
月曜日:考えてみてください。罪が発生する以前には、恵みは必要でありませんでした。なぜなら、赦すべきもの、被うべきものが何もなかったからです。裁きについても、同じことが言えます。罪が発生する以前には、裁くべきもの、断罪すべきもの、罰するべきものはありませんでした。恵みと裁きが生じるのは、人間的な背景において言うなら、人間の罪のゆえです。
火曜日:箱舟を造ることによって、ノアは裁きについての警告を世界に与えていました。このことからもわかるように、人々は恵みの期間、つまり悪しき道を捨てて、神の救いを受け入れる機会を与えられていました。
エレン・ホワイトは次のように記しています。「もし、洪水前の人々が、警告を受け入れ、その悪行を悔い改めたならば、主は……彼の怒りをとどめられたことであろう」(『希望への光』49ページ、『人類のあけぼの』上巻94、95ページ)。
箱舟の建造は警告に従う人々に来るべき滅びを逃れる道を提供していました。裁きが来ることは確かでした。しかし、手遅れにならない前に、憐れみの扉が閉ざされる前に、それを受け入れるすべての人に、恵みが与えられていました。
木曜日:黙示録14:6、7にある第一天使のメッセージの中で「神の裁きの時が来た」という警告の前に、天使が「永遠の福音」を宣布していることは非常に興味深いことです。そうでなければ、裁きがすべての人を断罪するからです。すべての人が罪を犯し、すべての人が神の律法を破ったので、だれにも機会がないことになります。
ここに、世界に対する最後の警告のメッセージの中に、神の恵みが宣布されています。そうでなければ、裁きが例外なくすべての人を断罪することになります。もし恵みがなければ、神が私たちをひとり残らず滅ぼされる、逃れる道はない、と言うこと以外に、私たちが世に伝えるメッセージはないことになります。
幸いなことに、私たちの伝えるメッセージは「永遠の福音」を基礎としています。
「裁き」と「恵み」この相反するものが、とても密接に関係していると今週の学びは教えています。
木曜日の学びで、神さまが裁きの神だけだったら、人類はだれひとり裁きを受けて滅ぼされるしかありません。裁きの目的は滅ぶ者の確定だけではありません。
先日、ある死刑廃止論者の意見を読みました。この問題は軽々に結論は出せないと思いますが、彼女の意見は「死刑になるような凶悪犯罪者に会ってみると、その生育暦において、悲しい過去があることが多く、それが犯罪のきっかけとなっている場合が多々あります。罪を犯して服役している間に、自らの罪の重さを深く悟り、そうして悔いている者も多くいます。このような方々を、社会へ戻すことの是非はさておいても、死刑に処することはないのではないか。また罪の反省をしない人についても、見せしめのように処刑するのではなく、終身刑にして二度と社会に出さずに、罪の更生機会を最後の最後まで与えたらよいのです。
アメリカがイラクを攻撃することを決定した時に、賛成した州と反対した州があったそうです。そこで調べてみると、死刑を容認している州はイラク攻撃に賛意を示しているのです。死刑は、問題があるものは抹殺してしまえという社会の動きも作ってしまっているから、死刑を廃止すべきだ」という内容の論調でした。
上記の意見には、いろいろな考えがあるでしょう。死んで償ってこそ、被害者の想いが達成されるという考えもあります。けれども犯罪者が更生して、またその機会が最期まで与えられることも重要なのではないかと、この意見を読んで死刑が行われている国に生きている者として、わたしも考えさせられました。
このように死刑の判決を受けた者が更生するきっかけは、自らの罪の大きさを認めることです。神さまの裁きの目的は、わたしたちが自らの罪深さを知るためなのです。
そこで次に「恵み」が与えられます。神さまは、すべての人が自らの意思で神さまに従うことを選ぶように願っています。だれでもこの自由は与えられますが、それをあなたが選ばないと神さまは与えることができません。
裁きと恵みの間に、あなたがめぐみを選ぶことが加わらないと、救いはあなたのものにはなりません。
そしてもう一つ、わたしたちは「赦された罪人」なのです。ところが自分が正しくて相手がまちがっていると上から目線で物を見てしまうことがあります。赦された罪人だという立場で相手に接すれば、もう少しやさしく、あたたかな対応ができるのではないでしょうか。
