Q、なぜSDAは、キリストの再臨を強調するのですか?
  それは、近年いくつかの宗教団体が教えている、いわゆる終末論とは
  どう違うのですか?


、SDA教会が、キリストの再臨を世界にのべ伝えてきたのは、聖書が、「福音に満ちた望み、すなわち、大いなる神、わたしたちの救主キリスト・イエスの栄光を待ち望むようにと、教えている」(テトス2ノ13)からです。キリストの再臨による罪の世界からの救いは初代教会からの全クリスチャンの最大の希望でした。ところが教会がしだいにそのことを強調しなくなったのは、ギリシャ哲学の影響により、教会内に霊魂不滅の考え方が広まっていったことと無関係でないと思われます。もし魂が死と同時に昇天し、すでに神と共に永遠の世界にあるなら、再臨の時に約東されている義人の復活などはあまり意味をもたなくなるからです。

 ノストラダムスの予言をはじめ、ハルマゲドンの最終戦争など、人々に恐怖をもたらす悲観的な終末論が流布されるなかで、聖書の終末の教えは、神がこの罪の世界に終わりをもたらし、義の住む新天新地を創造して下さるという、希望につながる終末論です。

 この日がいつなのかは聖書に明らかにされていませんが、再臨を信じる信仰は、この世界が未来永劫に続くという思想と違い、期待と緊張感のある、充実した生き方を可能にしてくれます。またキリストは、神の国をつぐ者とそうでない者とを分けるのは、いかに弱い立場にある他者とかかわったかであると教えられました(マタイ25章)。この地上の生活において、利己的な楽しみを追求する人生を生きた者は、無我の愛に満ちた天国の生活に魅力を感じることができず、自らを天にふさわしくない者にしてしまったのです。

 聖書の終末信仰に生きる者は、「この世の有様は過ぎ去る」ことを知っています。しかし、この世を敵視したり、傍観するのでなく、キリストが命じられた通り、少しでもこの世をきよめ、その傷をいやすため「地の塩」「世の光」として、世とかかわろうとします。ウインソープ・ハドソンは、その著「アメリカの宗教」の中で、終末信仰に生きるSDAの姿を次のように紹介しています。「世界の終末が切迫しているという彼らの堅い信仰を考えるなら、彼らが出版社、病院、老人ホームそして教育施設に莫大な投資をしているのは実に驚くべきことである。彼らは単に多くの高校、大学、大学院、神学校、医学部、歯学部を維持しているのみならず、広く行き渡った小学校のネットワークを作り上げている。彼らの多くの良い働きを見て、一人の人は次のように言った。『神の国の到来を期待しつつ、地上でこのように働いているグループはほかにない』」。

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